2011年6月15日水曜日

いまふたたびの『サラダ記念日』

おはようございます。

みなさん、短歌、スキですか?

個人的には、
三十一文字の潔さとか、
それゆえに選び抜かれた言葉たちの鋭さとか、
モロモロの理由で短歌はスキです。

そこで今日は、そんな魅力的な短歌たちにふれていただきたく、
かのベストセラー『サラダ記念日』をご紹介します。

いまさら紹介するほどでもないくらい有名な一冊なのですが、
出版されたのは1987年だから、いまハタチ前後の女の子は
読んでない人もいるのではないでしょうか。

もしまだ読んでいない方はぜひぜひ、
この歌集を一度ひらいてみてください。

そこで優しく、時に激しく詠われる
恋のよろこび、あたたかさ、もどかしさ、
恋にともなう別れのせつなさ、さみしさ。
ドラマチックな恋じゃなくて、
一人一人の女が出会う、当たり前の恋の中にある
そんな気持ち。

それを詠いあてられた時の衝撃や感慨は
並大抵のものではなく、
思わずアハレナリと
つぶやいてしまいそうになります。


いつもより一分早く駅に着く 一分君のこと考える

「また電話しろよ」「待ってろ」いつもいつも命令形で愛を言う君

君を待つ土曜日なりき待つという時間を食べて女は生きる

いまあげたのは私が気に入った歌たちの一部。

ほかにもたくさん、小粒の宝石のような歌たちが
『サラダ記念日』という箱の中にしまわれています。

昔のベストセラーだからと見過ごすには、
あまりに惜しい。
読めばきっと
あなたにとって宝物となるような一首が、
見つかることと思います。


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