夏になったら読みたくなる1冊「南の島のティオ」です。
とある南の島が舞台。
そこに住む少年ティオと島民や島を訪れた人たちが織り成す物語です。
元は児童文学として発表されたもので、
中もいくつかの短編に分かれているため
多くの人にとって読みやすいお話だと思います。
「南の島に行きたいけど、今は行けない!」
そんな時にはうってつけではないでしょうか。
ただし、ここにはショッピングモールも
豪華な食事も、
ダイナミックなショーもありません。
代わりにあるのは、
きれいな海と島の透明な空気を吸って生い茂る緑や
不思議な力をもつ島の精霊・神様、
そしてこの島を愛する人たち。
このお話の主人公ティオは
私たち読み手側からすると
「たいへん優秀なツアーガイド」です。
話を進めるフリをして、
私たちを島のあちこちに連れて行ってくれる。
そしてそこで私たちは不思議なことを見聞きして、
現実の世界に戻ってくる。
1つ1つのお話が、私たちにとっては
短い、けれど濃厚なショートトリップになっているように思えます。
どうしても現実と向き合わざるを得ないことの多い世の中ですが、
事実ばっかりに目を向けてしまうと
ちょっと疲れちゃいますよね。
それに人間には「想像する」という力があるのですから、
それを使わないのはもったいない。
このお話はちょっと不思議な話や力の作用でストーリーが進みます。
ぜひ空想の羽を全開にして楽しんでください。
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